第 9章Web サーバー

9.1. Apache の概要

Web サーバーは、WWW(World Wide Web)と呼ばれるハイパーテキスト環境を提供するサーバープログラムです。また、Web サーバーは、WWW サーバーとも HTTP サーバーとも呼ばれます。HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)は、いわゆるホームページや Web ページと呼ばれる HTML(Hyper Text Markup Language)で書かれたファイルをやりとりするためのプロトコルで W3C(World Wide Web Consortium)により規格化されています。つまり、Web サーバーとは、HTTP プロトコルを利用して Web ブラウザなどのクライアントプログラムから URL により要求された HTML 文書を転送するためのサーバープログラムのことであり、Web ページを公開する場合に必要となるサービスです。Turbolinux 11 Server では、標準の Web サーバープログラムとして Apache を採用しています。

Apache は、オープンソースの世界で有名な ASF(Apache Software Foundation)のプロジェクトの 1 つである Apache HTTP Server Project で開発が進められており、世界で最も普及している Web サーバープログラムとしてデファクトスタンダードの地位を築いています。Apache に関する最新の情報は、ASF の Web サイトから得ることができます。その他、ApacheWeek という Web マガジンにも役に立つ情報が数多く集められています。また、Japanized Apache Project や Japache Project では、Apache の情報を日本語で得ることができます。

Apache の最も大きな特徴の 1 つは、さまざまな機能をモジュールとして提供していることです。Apache1.3 以前のサーバーでは基本機能を提供するサーバーのコア部分と、追加機能を提供するモジュールと呼ばれる部分で構成されていました。これらのモジュールは、コンパイル時に組み込むことも、DSO(Dynamic Shared Object)機能により設定ファイルで柔軟に追加/削除することも可能であり、サイトごとに最適な構成の Web サーバーを構築することができます。また、Apache2.0 からは、モジュール化された設計がサーバーのコア部分にも拡張され、Web サーバーの基本機能を担う部分が、MPM(Multi Processing Modules)と呼ばれるモジュールとして提供されています。MPM には、各プラットフォーム対応のもの、スレッド対応のものなど、いくつかの種類がありますが、コンパイル時には必ず 1 つだけ選択しなければなりません。Turbolinux 11 Server では、Apache1.3 と互換性があり、動作の安定している prefork を採用しています。

Turbolinux 11 Server の採用する Apache2.2 では、認証機能の見直し、メモリキャッシュやディスクキャッシュといったキャッシュ機能の強化、プロキシー機能追加によるロードバランサーの実現、複数フィルタ組み合わせのサポート、AJP1.3(Aapche Tomcat のサーブレットコンテナとの通信で利用)サポートモジュールの追加、event MPM の追加などが行われ、パフォーマンスの向上や機能追加、改良がおこなわれました。Apache1.3 や 2.0 からApache2.2 への移行ポイントは 項9.26 もあわせて参照してください。旧バージョン用のモジュールは使用できないものもあるため注意が必要です。

Apache Software Foundation

http://www.apache.org/

Japanized Apache Project

http://www.apache.jp/

Japache Project

http://japache.infoscience.co.jp/

ApacheWeek

http://www.apacheweek.com/