第 8章DNS サーバー

8.1. BIND の概要

TCP/IP ネットワーク上に存在するコンピュータ(ホスト)を識別する場合、人間にとって覚えやすいホスト名や FQDN(Fully Qualified Domain Name:ドメイン名やホスト名を省略しない完全なドメイン名)が使用されます。例えば、Web ブラウザで Web サイトにアクセスをするときは、http://www.turbolinux.co.jp/ のような URL をクライアントの Web ブラウザに指定します。しかし、コンピュータは IP アドレスでコンピュータを識別しているため、このままではwww.turbolinux.co.jp というホストがインターネット上のどこに存在するのかを特定することはできません。そこで、ホスト名と IP アドレスの対応付けを行う必要がありますが、このサービスを提供しているのが DNS サーバーです。インターネットに接続されている世界中のコンピュータは、ユニークなグローバル IP アドレスで管理されています。DNS サーバーは、クライアントからの要求に応え、特定のコンピュータの IP アドレスを検索し、その IP アドレスをクライアントへ返します。これにより、クライアントはネットワーク上に存在する特定のコンピュータをホスト名で識別することができます。このように、ホスト名から対応する IP アドレスを検索する、もしくは IP アドレスから対応するホスト名を検索することを名前解決といいます。名前解決には正引きと逆引きがあり、ホスト名または FQDN から IP アドレスへの変換を正引き、その逆に IP アドレスからホスト名、FQDN へと変換することを逆引きと呼びます。

DNS のサービスを提供するサーバープログラムには、いくつかの種類がありますが、Turbolinux 11 Server では BIND(Berkeley Internet Name Domain)を採用しています。BIND は、DNS を実現する世界で最も普及している DNS サーバープログラムです。BIND は、UCB(カリフォルニア大学バークレー校)において、4.3 BSD UNIXに初めて実装されました。現在では ISC(Internet Software Consortium)が開発を行っており、Linux やその他の UNIX システムならびに Windows など、他のプラットフォームへも移植されています。BIND は、DNS サーバープログラムのデファクトスタンダードとして最も広く使用されています。